天悪

見事に折れている羽

これじゃ当分飛ぶことはできない

「おい、お前しばらくこの森で暮らせ」

「えっ!?そんなっ」

「しかたねぇだろ こんなんじゃあ飛ぶに飛べねぇよ」

「・・・でも、悪い人に見つかったら僕・・・殺されるかもしれないし・・・」

天使の顔がどんどん暗くなっていく

「ふぅ~・・・安心しろ、俺が世話してやるから」

「え!本当?!」

単純な奴だ・・・一瞬で明るくなりやがった

「あぁ、世話してやるよ その代わり俺が来るまでそこの洞窟でじっとしてること 分かったな?」

俺は小さな洞窟を指差す

「うん、分かった僕待ってるよ」

「よし 話は終わりだ 明日また来るから待ってろ」

俺は暗い暗い夜の空を飛びながら思った

あ、名前聞くの忘れてた

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