夜中散歩
近くには真希の姿もあり視界に入った瞬間、唇を噛んだ。
父と真希さんの真実は、私の中にある。
自殺なんかじゃない。
苦しめてやりたい。
分かってないとでも思っているんだろうか。
遠くから父を見ていると、何度も真希さんの様子を窺っている事が分かる。
どうして今まで気づかなかったんだろう。
私が気付いていればよかったのに。
思っても、もう遅い。
兄は死んだんだ。真希さんの恋人の。
けれど真希さんは、父が好きだった。
そんな気持ちがなくても、兄にはそう見えたはず。
兄は知っていた。父が憎くて憎くてしょうがなかった。
分かってる全部。
何もかも。
父が私の何もかもを知っていたとしても、それが全てじゃない。
父と真希さんの真実は、私の中にある。
自殺なんかじゃない。
苦しめてやりたい。
分かってないとでも思っているんだろうか。
遠くから父を見ていると、何度も真希さんの様子を窺っている事が分かる。
どうして今まで気づかなかったんだろう。
私が気付いていればよかったのに。
思っても、もう遅い。
兄は死んだんだ。真希さんの恋人の。
けれど真希さんは、父が好きだった。
そんな気持ちがなくても、兄にはそう見えたはず。
兄は知っていた。父が憎くて憎くてしょうがなかった。
分かってる全部。
何もかも。
父が私の何もかもを知っていたとしても、それが全てじゃない。