夜中散歩
「君、何歳?」
「え?あ、14・・・です」
何度かお辞儀をしながらそう言う。
怖い人だなぁ、と頭のどこかで思う。
「だめじゃん」
何がだめなのか分からないけど、一言言うと、私の隣に座った。
「帰ろうよ」
「・・・どうして?」
「理由でもあるの?」
「・・・特にはないですけど」
こんな受け答えをしていると、つくづく自分は愛想がないと思ってしまう。
呆れるなら呆れればいい。

「でもあいつらあんなになっちゃったらこっちには戻ってこれないよ?」
目線をユキたちに移すと、言葉の意味通りの姿になっていた。
一人は寝ていて、一人は缶酎ハイを一気飲みしている。
女の子カップルはキスをしている。ユキはそれを楽しそうに見ている。
「ほらね、こうやって見ると、シラフの俺らがおかしいみたい」
「ほんとだね」
その姿がなんか面白くて笑っていると、急に腕を引っ張られた。


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