夜中散歩
それからの出来事は覚えていない。
鳴り止むことのない赤いサイレン。
また事情聴取をされる私。
拓に言われたことをロボットみたいに繰り返す私。
降り止まない雨。
その雨の中で黒い傘を差す、拓。
進展のないことを何度も何度も聞く刑事。
泣き止まない母親。

14歳。私の身に起きたこと。
私が背負った全部のこと。


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