◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
好きな人が幸せなら、それでいいから。
きっとあたしは翼が笑っていてくれたら、何だってがんばれると思うの。
「それはねーだろ。
物理的に身長が縮むとかありえねぇし?」
「進化した現代社会、どんなことが起こっても不思議じゃないっスよ」
それとこれとは違う気がするけどね、歩夢。
医療技術だって、そこまでは達してないと思う。
「妙な知識植え付けんなよ。
またみくるが変なこと覚えっから」
ちょっ、聞き捨てならないなぁ。
「翼、あたし変なことなんて覚えてないよ」
「証拠は?」
「え、証拠?」
そんな満面の笑みで証拠を求められても。
どう証明すればいいんだろう。
「んー‥、翼はあたしの大切な人。
これって間違って覚えてることじゃないよね?」
自信満々に答えたのに、なんでだろ。
おかしいな。
目の前で翼が固まった。
「あはははっ、さすがっスね」
一瞬静まった空気のあと、周囲のざわめきに負けないくらい歩夢の笑い声が響く。
「歩夢っ、なにも笑うことないじゃん!」
反発するあたしに、次に降ってきたのは
「頭悪いな」
仁の呆れた声。