◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
「頭悪いとは、失礼なっ。
こう見えても成績は一応上のほうで……」
「なら、性格に問題があるってことか」
ムカつく。
変な解釈されて、しかも納得された。
仁って、つくづく悪い人だよね。
腹黒いとかじゃないけど、言葉が突き刺さるし意地悪だし。
時々意味もなく襲ってくるし。
それでも憎めないのは、たぶん根が優しいからなのかな?
「なんか、惚気聞かされた気分なんスけど」
「誰も惚気てないもん」
「でも翼先輩は、不意打ちくらったっスよね?」
歩夢が面白そうに、あたしから翼へ話題を振る。
不意打ちって?
「じゃあ、俺じゃなくておまえは?」
「あたし?」
なぜかため息混じりに質問され、少しの間考え込む。
あたしは……なに?
さっき仁に頭悪いって言われたけど、そんなことないと思うし。
よく、わかりやすすぎって言われるけど、自分では違うと思う。
「あたしはー‥、木崎みくる?」
「記憶喪失かよ」
「ち.違うよ」
思いつかなかっただけじゃん。