◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
「俺ら想い合えてんじゃん」
それから、からかうような笑みを浮かべて。
ほんの少し距離が開くと、見上げているあたしの頭をぐしゃぐしゃとやってくる。
手で反抗はしない。
髪型が崩れるのは予想できるけど、赤く染まっているであろう顔を隠すほうが先。
「ずるい…」
黙ってるほうがドキドキしちゃうから、ぼそっと告げてから俯いた。
「さっき、不意打ちくらったから仕返し」
そう教えてくれる口調はすごく優しい。
不意打ち、って……結局あたしのほうがドキドキさせられてて。
仕返しされる前から、すでに完敗な気がするんだけど。
「おまえはバカなんだから、余計なことまで考えんな」
でも、その言い方にはちょっと棘が………
「ま、俺のことがそんなに好きなら嫉妬すんなとは言わねぇけど?」
「ななななな.なに言ってるの!」
あまりにも図星で、あまりにも意地悪な発言に、反射的に上げた顔。
真っ赤になっているであろうことも忘れて。
慌てて視線を送った先には、やっぱり笑顔の翼。
「俺はおまえだけだから、嫉妬する必要ねぇよってこと」