◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
やっぱり、やっぱりずるい。
もうダメだ。
ドキドキが倍増しちゃうじゃない。
「つーか、顔赤いけど」
「うるさいな、翼のせいだからね」
どうすればいいかわからずに、照れ隠し。
文句を言ったはずなのに、なぜか翼は嬉しそうにしていた。
なんで?
きょとんとしたまま嬉しそうな様子を見ていると、ついに語られた理由。
「ってことは、俺がおまえのこと赤くさせてんだろ?
なら、めっちゃ嬉しい」
嬉しいって、言われても。
「意味わかんない」
あたしには、まったく喜びの意味が理解できない。
まぁ、翼が嬉しいんだったらあたしも嬉しいからいっか。
自分の胸にそっと手を置くと、まだドキドキしてるのがわかった。
時々、このドキドキのせいで苦しくなったりするんだ。
ただ、その苦しみさえ心地良く感じてしまうのは
「みくる、今ドキドキしてんだろ」
「し.してるわけないじゃん」
「はあ?絶対嘘だ」
「嘘じゃ…ないもん」
あたしが、とことん翼に溺れてるってことなのかな?