◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
友達だったり仲間だったり、そういう関係の時には気づかなかったこと。
お互いに想い合えてると知って、初めてわかること。
恋愛をして、未知の世界に来て不安もいっぱい。
あたしばかりが翼を好きみたいに感じることだって、たくさんある。
けど、それでもいい。
「ねぇ翼…」
「ん?」
「お願いがあるんだけどね」
だって、翼はあたしに教えてくれたでしょ?
「手、繋いじゃダメ?」
大切な人を、守りたいという気持ちも。
確かに存在する、大切な人のぬくもりも。
幸せと感じる瞬間も。
これ以上にない、素敵なドキドキも………。
「…別に、いいんじゃねぇの?」
重なった手の温かさが落ち着く。
「えへへ、翼、今ドキドキしてるでしょ」
「してる、たぶん」
絡んだ指から伝わる熱が、さらに鼓動を速くさせる。
あたしはこの感じが好きなんだ。
「結局、俺の完敗かよ」
「なにが?」
「こっちの話」
手を伸ばせば届く距離にいる。
そんな存在でいてくれてる翼が、誰よりも好きなんだ。