◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
呆気にとられた様子で、芽咲が今度はあたしへと視線を向けてくる。
「てっきり、芽咲は知ってるのかと思ってたんだけど」
知らなかったんだ。
でも、なんで?
「知らないよぉ、知るわけないじゃん。
連絡とろうにも、電話出ないしメールの返信来ないしさぁ?」
どうやら完全に、連絡手段が途絶えちゃってたみたい。
「今までこんなこと一回もなかったのにぃ」
「きっと太陽にも事情があるんだよ。
だから今日は、一緒に帰ろ?」
頬を膨らました芽咲の手を掴んで声をかける。
「外で立ち話っつーのも風邪引きそうだしな」
「うんうん、寒いもんね」
翼と2人で、納得いかないところを一生懸命説得して。
歩き出したのはいいんだけど。
「太陽、どこにいるんだろー‥。
今何してるのかなぁ」
あたしたちの予想以上に、芽咲は重症だった。
「明日会ったらソッコーで理由訊いておくから。
だから安心して」
「明日もし、太陽が学校休んだら?」
「えーっと、その時は……」
どうしよう。
まず太陽は学校を休むような人じゃないから、お休みの想像ができない。
「みんなで家まで押しかければいいんじゃね?」
ひらめいたように提案した翼。
なるほど、家に行けばいいんだ。