◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
竜巻は解散したけど、うち二人は稲妻として不良を続けている。
それが、芽咲ともう一人、鈴野歩夢(スズノ アユム)。
歩夢は実は、年があたしより一つ下で本来なら高校一年生。
でもお金持ちな芽咲の親の権力で、高校二年生として海風高校に通ってる。
この事実は、あたしと芽咲が知る歩夢の隠し事。
に、しても、太陽と芽咲には尊敬だよ。
かれこれあの二人、高一の夏から続いてるもんなぁ。
「どうせ、みんなまだ来ないってー」
「カラスが来るまで、俺が遊んでやるよ」
と、ここで、あたしは現在両手が不自由なのですが、なぜでしょう?
「ひゃっ」
いきなり耳に息を吹き込まれて、体が飛び跳ねる。
「おまえ、敏感すぎだ」
「うるさいなぁ!
セクハラで訴えるよ」
あたしの左手を掴み、あたしを無視して無理矢理引っ張っていった張本人。
わけありで、血の繋がらない美弥薇と姉弟の関係である黒崎仁(クロサキ ジン)。
空花高校の生徒で、あたしの一つ上。
棘から稲妻へグループ移動した真っ赤な髪が印象的な人。
仁とは、ファーストキスを奪われるという最悪な出会い方で。
無論、ずっと年齢なんて知らなかったから年上だと知った時は焦った。
タメ口から、今さら敬語に直す気もないけどね。