◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】



翼の説得に、太陽が小さく頷く。

でもすぐに大きく首をブンブン振って。


「やっぱ無理だって~!
どこをどう説明すりゃいいかわかんないし!」


うなだれる太陽横目に、あたしは先程の出来事を思い出してついイラッとしてしまった。


「ていうか太陽、なんで沙菜ちゃんと会ってたの?
待ち合わせてたの?
偶然なの?」


そもそも、逃走した太陽を追いかけて目撃する羽目になったんだ。

どうして逃走した先に、沙菜ちゃんがいたんだろう。



「そんなの、あの女がオレの後付け回してるからに決まってんじゃ~ん」

「あ、太陽が女の子の悪口言ってる」

「違っ、そういうんじゃなくてさ~。
アイツ、付き合ってくれないなら芽咲がどうなってもしらないからねって言ってきて」



え?

沙菜ちゃんが?

そんな脅し文句言うような子なんだ?


「だからオレだって、思うように断りきれなくて、それで~…こんなことに……」

「ふーん、なんか意外だなぁ。
大胆だとは思ったけど、そこまでして太陽と付き合いたいのか」



確かに、陸雷では翼と並んで太陽は人気があるらしい。

ずっと絡んでるせいで、あたしには女の子たちが騒ぐほどの魅力はわからないんだけど。

うーん、見た目だけならかっこいいしなぁ。

中身がたまにチャラいけど。



「だから頼むよ、みくるちゃん、翼。
一旦このこと芽咲には黙っといてくれ。
芽咲に余計な心配かけたくないしさ~」




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