◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
美弥薇曰わく、仁の去年亡くなった実のお姉さんにあたしが似てるらしい。
だから仁があたしに構うんだって言われたこともある。
ま、本人曰わく、あたしに構うのは、単純に反応が面白いからだそうですが。
「木崎さん、可愛いー」
「笹倉先輩もからかわないでください!」
そしてこの人。
あたしの右手の自由を奪う笹倉竜哉(ササクラ タツヤ)先輩。
陰星(カゲホシ)高校の三年生。
笹倉先輩とは、あまり絡みがないけど、一度助けられた恩がある。
仁が年上ってことも、笹倉先輩と仲が良いことから発覚した。
先輩だけは、どこの不良グループにも属さない。
情報収集のために、わざとグループに入ったりする、いわゆるスパイみたいな人。
「あっちゃんって、どういう男がタイプか知ってる?」
「あっちゃん?」
「あー柊さんのことね。
俺ん中でそう呼んでるわけよ」
……笹倉先輩、それ、殺されますよ。
先輩があっちゃんとかいう愛称を、勝手に付けてる相手は柊(ヒイラギ)アキ。
桜庭(サクラバ)高校の美少女で、いかにも大和撫子。