◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
「コイツ、食べんの下手だからクレープ食わねぇよ」
顎をあたしの頭の上に置いて話す人。
声ですぐにわかったよ。
鼓動が速まるのを抑えて、ゆっくり振り返る。
「あたしたちがここだって、よくわかったね」
「ま、愛の力?」
冗談を口にしながら、あたしの大好きな笑顔をくれる。
同じ陸雷高校に通う、飛竜翼(ヒリュウ ツバサ)。
あたしと翼と太陽は、クラスが一緒。
稲妻に所属してるのも共通点。
学校の雰囲気に馴染めないあたしを救ってくれたのが、翼だった。
それから翼の大親友で幼なじみの太陽と、仲良くなって。
翼と太陽の幼なじみの芽咲とも知り合った。
「つーか、人攫いにも程があんだろ。
どんだけ振り回してんだよ」
笹倉先輩と、特に仁に向かって発する言葉と鋭い視線の数々。
そうでした。
翼と仁は、どうやら相性が悪いらしいのです。
原因は不明。
悪化しないうちに、どうにかしたいこの状況。