◇糖度爆発◇【ケンカ上等☆続編】
何もかもわからなくて、頭が真っ白になる。
というか、今気づいたけどここ路上だよ。
「翼、離して」
みんな見てるよ。
こんなとこで、くっついてるの恥ずかしいよ。
「は?」
だからね、そんな不満げな顔されても困るんだってば。
「無理」
無理って……。
「無理じゃなくて、離れて。
今だけ、お願い」
翼は平気でも、あたしの心臓がもたないの!
顔だけ振り返って翼を見る。
すると、ため息を零しながら力を緩めてくれた。
「ほら、無理じゃないでしょ」
もう、最初から素直に離してくれればいいのに。
「仕方ねぇから離してやってんだろ。
おまえ、顔赤くなってんぞ」
「なっ…!」
勝ち誇ったかのように、笑顔でこっちを見られると、なんと言うか。
ムカつく反面、その笑顔につい胸きゅんしてしまう。
おかしいけど、好きだからしょうがない、よね?
「赤さ倍増してっけど」
「う.うるさいっ」