キミがいた証
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「何処にも異常はありません。ただの貧血でしょう」
病院に着くなり、私はそう言われてホッとした。
病室に入ると、お母さんは起きていた。
「お母さん、大丈夫?」
「うん、大丈夫よ。心配かけてごめんね」
よかったぁ…
そう思い、ただ、お母さんと会話をしようとしただけだったんだよ?
けどね、
ねぇ、なんでかなぁ…
「もぉ!お兄ちゃんったらなんでこういう時に居ないんだろうね!」
私の言葉に返事は返ってこなくて、私はそのまま話し続けた。
「お兄ちゃん、何処に行ったんだろうね?」
すると、
お母さんが狂ったように話し出した。