キミがいた証
「そんな君におまじない、教えてあげる。」
は…?英語の次はいきなりおまじない?
「はい。これ。」
「へ…?」
「これに、願い事を込めると願いが叶うの。」
そう言って先輩が渡してきたのは、チェーンにリングが通されているネックレスだった。
「“君が元気になれますように。”」
へ…?
「君にあげる。なにかあったらそれに唱えてね。これ、とっておきのおまじない。」
そう言って先輩は去っていった。
凄く唐突な出来事だったけど、なぜかその日から私はそのおまじないを信じるようになった―…