キミがいた証
完全に理性を失った人間は何をするかわからないもので
正直、はっきりとした記憶がない。
ただ、理性が戻ってから分かったてきた。
目の前には倒れ込む奴が居る。
「煌輝!!!」
静かな公園に、俺を呼ぶ声がした。
「優斗…」
公園に入ってくるなり、驚く優斗。
今まで何があっても手を出さなかった俺が初めて手を出した。
優斗は完全に言葉を失っていた。
「気絶してるだけ。」
そう言うと、少し表情が和らいだ。
「なぁ、優斗。俺、家を出ようと思う。」