キミがいた証


それでも嫌がる二人にお兄ちゃんは、



「食べなかったらデザートがないぞ!」




と言った。




すると、雪羽ちゃんと空虹ちゃんは、大人しく食べた。




「よし!偉い!」




と誉めることを忘れないお兄ちゃん。




私もよくそうして貰ってたなぁ…




「ねぇ、優斗。いつもあんな感じなの…?」




「あぁ。真白もああやって食べさせられたんだろ?」




と悪戯っぽく笑う。




「うん!だからね、あんまり好き嫌いはないの!」




そう言うと、偉い偉い、と優斗が頭を撫でた。




もう、子供じゃないんだから…




けど、その仕草が懐かしくて、愛しくて、とても心地がよかった。




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