二重世界
詩織が両親を事故で失って半年ほど経った頃だ。


1人で歩いてる。


人気のない公園。香織の家に向かってる途中のようだ。周りは暗いから夜7時か8時くらい?


あ!


いきなり後ろから体を押さえられた!
男が2人!?


口を塞がれて声が出せない。しかもナイフを突き付けられ、恐怖で暴れる事も出来ない!


や、やだ、……怖い。


1人は私の体を押さえつけ、もう1人が私の体をまさぐる。

後ろから私を押さえつけている男が、私の制服とブラジャーをまくりあげ、私の胸を触ってきた。


「や、やめて……」


嫌だ!
気持ち悪い!
既に私の心は片瀬詩織と同化し、自分が襲われている感覚になっている。


そしてもう1人が、私のスカートの中に手を入れ、下着を……


「お、お願い、それだけは……!」


「しゃべんじゃねえ!」


怖い……
怖いよ、亮ちゃん……!


助けて……、香織!
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