二重世界
「ん、ああ、おばさんと同じで‘亮ちゃん'て呼んでたよ」
「じゃあ私も、あなたの事………‘亮ちゃん'て呼んでもいい?」
私の精一杯の勇気。
またあなたの事を‘亮ちゃん'て呼びたい。
堂々と、気にせず、昔と同じ呼び方で。
「ああ。いいぜ……」
「もう眠れそう。一緒にいてくれてありがとう………‘亮ちゃん'」
「今日はゆっくり寝てろよ。また夕方に来るよ」
「うん。待ってる。おやすみ」
「おやすみ」
亮ちゃんはそう言って部屋を出た。
無意識じゃなく、意識的に‘亮ちゃん'て呼べて嬉しかったよ。
もしかしたらもう、‘亮ちゃん'て呼べないかもしれないから。
今日の午後も、会えないかもしれないから。
「じゃあ私も、あなたの事………‘亮ちゃん'て呼んでもいい?」
私の精一杯の勇気。
またあなたの事を‘亮ちゃん'て呼びたい。
堂々と、気にせず、昔と同じ呼び方で。
「ああ。いいぜ……」
「もう眠れそう。一緒にいてくれてありがとう………‘亮ちゃん'」
「今日はゆっくり寝てろよ。また夕方に来るよ」
「うん。待ってる。おやすみ」
「おやすみ」
亮ちゃんはそう言って部屋を出た。
無意識じゃなく、意識的に‘亮ちゃん'て呼べて嬉しかったよ。
もしかしたらもう、‘亮ちゃん'て呼べないかもしれないから。
今日の午後も、会えないかもしれないから。