二重世界
交錯する想い、交わらぬ道
日本の警察において、たった2人で‘特殊事件'の捜査~解決までを担当する特殊事件担当刑事がいる。
坪倉 義人と牧野 忠である。


坪倉は6年前、自衛隊として外国の内戦処理へと派兵されていた。
そこで反政府軍の銃弾5発を受け、死線をさまよったが、かろうじて命を取りとめた。

銃弾の影響で左足が思うように動かなくなった坪倉は、ツテを頼って警察へ入り、地方の派出所に勤務となる。

そしてそこで坪倉は、自らの異能に気付く。
都心で殺人を犯し、行方を眩ませていた犯人の潜伏場所に関するヒントが、頭に浮かんできたのだ。

それは答えでもなく、それを見るだけでわかるような決定的なヒントでもない。幾重にも推理を重ねて答えを導き出さねばならないような、言葉やイメージによるヒントであった。

しかし元々頭が切れ、推量力のあった坪倉は答えを割り出し、潜伏していた犯人を捕えたのである。
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