二重世界
「メイフ?……メイフ!?もう会話出来ないの?」


時間がないと言っていたメイフからの声が突然途切れた。

おそらく時間が終了したのだろう。

別にメイフは友達でもないけど、見知らぬ状況で頼れる相手が完全にいなくなってしまった。

なんとも言えぬ不安感。いつあの男が迫ってくるかわからない恐怖感が、私を襲ってくる。


「嫌……怖い。怖いよ、お母さん、お父さん……!」



―――冥界の門


「最後に彼女の前にあった冥界は紛れもなく‘地獄界'。それと同じ邪気を感じたか……。君の生きる世界はとてつもなく厳しく、辛く、残酷な道に違いない。私は彼女に、生きる道がある事を教えない方が良かったのだろうか」



――――
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