二重世界
「だが、君への興味が強すぎて……殺さない自信はないかもしれないな」


「……え?」


沢崎は私の額をガッと掴み、冷たい笑いを浮かべた。


「例えば、ここを開いて、君の脳を見てみたい衝動に駆られるかもしれない」


「ひっ……!」


怖い……
こいつの目が。


「そう怯えるな。精神的にストレスを感じさせたなら謝ろう。肌組織に影響を及ぼす」


「既に、ストレスだらけよ……。もう体を自由にして!」


「冗談だろ?君をこんなにじっくりと見る機会はあまりなさそうだからな。いっその事、このまま脳を見てみようか……」


沢崎の手の力が徐々に強まる。


「や、やめて……!叫ぶわよ!」


「ふふふ、また声を封じれば良い」


や、やばい……!
こいつ、なんて冷たい目をしてるの?


怖い……
誰か助けて……




亮ちゃん!!
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