二重世界
「消し飛べ!!」


「ぐああぁぁぁ……!!」


亮二が男を投げ上げると、上空に闇が現れ男を飲み込んだ。あたかもブラックホールに吸い込まれるように。


そして、2次世界が晴れていく。


「はあっ、はあっ……。あいつ‘思念具現化能力'って。思った事を具現化出来るって事か?これなら、ヒロミを守れる……!」


亮二は息も絶え絶えに、須原の下に歩いていく。


「部長……。ケガ治せんのかな?……ち、ダメか。よくわからねえ…能力……」


亮二はそのまま倒れ込んだ。そして亮二と部長は数分後、グラウンドで倒れていた所を発見され、病院に運ばれた。


それを見ていた人影が……


「beautiful……。藤堂、君の強さは美しい。片瀬の体も美しい。ずっと見ていたくなるな。それにしても‘憑(ひょう)'の醜さは目を逸らしたくなる」


沢崎である。
さらに遠くから、この光景を‘青い目'が見ていた。


「目覚めたか‘赤い目'が。でも‘いかにも燃えてます'ていう赤い炎よりもさ、静かに燃える青い炎の方が熱いんだよ。そっちの方がヒロミの心に響くと思わないかい、亮ちゃんよ?」
< 265 / 265 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

魔界動乱期
AKKY/著

総文字数/230,569

ファンタジー432ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop