二重世界
亮ちゃんと私は小さい頃からずっと一緒だったから、‘好き'っていう感覚がよくわからなかった。
でも、その気持ちにはっきり気付いたのは3年前。
車に轢かれそうになった私を亮ちゃんが押し飛ばして、代わりに轢かれた。
その時に頭を打った亮ちゃんは、3日間病院のベッドで昏睡状態で……。
私、ずっと隣で泣いてたなあ。亮ちゃんが目を覚ましたとき、本当に嬉しかった。
その時に気付いたのよ。
でもごめんね。せっかくあなたに救われた命も、結局交通事故で失っちゃって……。
「ねえ、聞いてる詩織?」
「え?あ、ごめん、何だっけ!?」
過去を思い出してぼーっとしてた私の顔を、香織が覗き込んでいる。
「だから!あの子より詩織の方が胸が大きいから、悩殺しなさいっての」
う……、私のコンプレックスを。あ、いや、今は違うのか。
「あの子は多分Aカップだったと見た!」
「び、Bカップよ……!」
でも、その気持ちにはっきり気付いたのは3年前。
車に轢かれそうになった私を亮ちゃんが押し飛ばして、代わりに轢かれた。
その時に頭を打った亮ちゃんは、3日間病院のベッドで昏睡状態で……。
私、ずっと隣で泣いてたなあ。亮ちゃんが目を覚ましたとき、本当に嬉しかった。
その時に気付いたのよ。
でもごめんね。せっかくあなたに救われた命も、結局交通事故で失っちゃって……。
「ねえ、聞いてる詩織?」
「え?あ、ごめん、何だっけ!?」
過去を思い出してぼーっとしてた私の顔を、香織が覗き込んでいる。
「だから!あの子より詩織の方が胸が大きいから、悩殺しなさいっての」
う……、私のコンプレックスを。あ、いや、今は違うのか。
「あの子は多分Aカップだったと見た!」
「び、Bカップよ……!」