二重世界
私は野菜を切って味噌汁を作る係。お母さんは野菜とウィンナーを炒める。
「包丁はそこの扉に……あら、もう手にしてたのね」
私は、お母さんと一緒にまた料理を作るのが嬉しくて、鼻唄を歌いながら味噌汁を作る。
お母さんも私も、白味噌で作る味噌汁が好き。
「ふんふん♪」
「あなた……」
「……え?」
「あ……、ああ、ごめんね!何でもないわ。詩織ちゃん、白味噌の味噌汁が好きなのね。おばさんもなのよ!」
「そうなんですね……、あ、ウィンナー焦げてるよ!」
「あ、いけない!」
「おっちょこちょいなんだから、お母さん……」
私は無意識に言葉に出していた。ふと気付くと、お母さんが私を見たまま動きを止めていた。
「あ、私、今‘お母さん'て……!お、‘おばさん'、私、味噌汁運んでいきますね!」
「あ……ありがとう……」
私はそそくさと味噌汁を食卓に持っていった。
「詩織ちゃん、どうして包丁の場所や白味噌を……。それに、今口ずさんでいたの、いつもヒロミが歌ってた……。偶然よね?」
「包丁はそこの扉に……あら、もう手にしてたのね」
私は、お母さんと一緒にまた料理を作るのが嬉しくて、鼻唄を歌いながら味噌汁を作る。
お母さんも私も、白味噌で作る味噌汁が好き。
「ふんふん♪」
「あなた……」
「……え?」
「あ……、ああ、ごめんね!何でもないわ。詩織ちゃん、白味噌の味噌汁が好きなのね。おばさんもなのよ!」
「そうなんですね……、あ、ウィンナー焦げてるよ!」
「あ、いけない!」
「おっちょこちょいなんだから、お母さん……」
私は無意識に言葉に出していた。ふと気付くと、お母さんが私を見たまま動きを止めていた。
「あ、私、今‘お母さん'て……!お、‘おばさん'、私、味噌汁運んでいきますね!」
「あ……ありがとう……」
私はそそくさと味噌汁を食卓に持っていった。
「詩織ちゃん、どうして包丁の場所や白味噌を……。それに、今口ずさんでいたの、いつもヒロミが歌ってた……。偶然よね?」