『ヴァンパイア』短編・6ページ・完
「へぇ、じゃあ血はどうしてるの?」

「まぁふつうは瓶詰めで配達してもらってるの。最近はパックのもあるけど」

「それ、衛生的にどうなの?」

「牛乳と一緒でしょ?」

「そうか、だから真由子のところの牛乳、いつも赤いんだ」

「生き血だっつーのっ!!」

「吸血鬼も大変だね」

「こらっ吸血鬼って言わないの。差別用語よ」

「えっ?そうなの?」

「血を吸う鬼って。人の事を殺人鬼みたいに…」

「そうかよくよく考えればひどい言葉だ」

「あんたも食肉人種って呼んで上げようか?」

そうか俺も肉を食べてるんだからその表現は間違いじゃない。
「お互いやめましょう」

「はい、じゃあ締結」

「えーじゃあさ、じゃあさ。太陽の光って苦手?」

「あーそれは苦手かな。シミになるし。お肌の大敵って言うか。悠希は色白のお姉さんは好きですかっ?」

「なんでおまえが質問してるんだよ。まぁ、ガングロよりかはいいけど」

「そうなんだっ」

なぜかちょっと嬉しそうな真由子
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