女心とアキのソラ
「待った待った待った!」
ここへきてようやく口をきけるようになったアキが会話を遮る。
「私がナンパっておかしくない?」
「でも私とかハルがナンパしたら公正じゃないでしょ?」
「何か公正じゃないとかってのも違うような気がするけど…でも」
もごもごと口ごもるアキ。
「あ、でも、それに私じゃソラ君にバレるんじゃない?こんなバカみたいなのやめようよぉ」
何とかやめさせようと説得にかかるアキ。
しかしそれを制するナツの一言は抗う術を全て失くすと言っても過言ではない決定的なパンチ力を持っていた。
「アキ、あんた、私を誰だと思っているの?」
ナツが鞄をひっくり返す。
バラバラと中から落ちてきたのは、仕事熱心な彼女らしい膨大な量のメイクパレットと、カットの練習に使ったのであろうウイッグだった。
ナツが笑う。
アキは動かない。
かくしてこの人妻は、意志とは全く関係なく、自分の旦那をナンパする事になったのだった。
ここへきてようやく口をきけるようになったアキが会話を遮る。
「私がナンパっておかしくない?」
「でも私とかハルがナンパしたら公正じゃないでしょ?」
「何か公正じゃないとかってのも違うような気がするけど…でも」
もごもごと口ごもるアキ。
「あ、でも、それに私じゃソラ君にバレるんじゃない?こんなバカみたいなのやめようよぉ」
何とかやめさせようと説得にかかるアキ。
しかしそれを制するナツの一言は抗う術を全て失くすと言っても過言ではない決定的なパンチ力を持っていた。
「アキ、あんた、私を誰だと思っているの?」
ナツが鞄をひっくり返す。
バラバラと中から落ちてきたのは、仕事熱心な彼女らしい膨大な量のメイクパレットと、カットの練習に使ったのであろうウイッグだった。
ナツが笑う。
アキは動かない。
かくしてこの人妻は、意志とは全く関係なく、自分の旦那をナンパする事になったのだった。