絶望の淵

選択ミス

私の家庭は厳しく、お茶碗をわざとでなく割っただけでも怒られ、父に意見すると、すぐに小言が始まる。
そんなような、まるで父は独裁者だった。
そのせいもあってか、私は荒れていた。私は、私の通う小学校、波笠小学校で俗に言う、番長のような存在だった。
しかし、ついて来るのは、私の力に恐怖を覚えた偽りの友人だった。確かに、幼なじみ等もいたが、それならば、千葉の小学校へ行った方が良かったのかも知れない。
選択ミスだったかも知れなかった。
やがてその疑問は、徐々に確信へと変わって行った。
< 2 / 8 >

この作品をシェア

pagetop