闇に映えるは儚き桜
 
「さて、そろそろ時間だ」

あぁ、やっと解放される

「また、明日。」

その言葉が、頭に響いた。

バタン…

扉が閉まる。

「また………明日………」

そうだ、麗樹くんだ

「麗樹くん……」

名前を呟いただけなのに
こんなに、逢いたくなる…

さっき、初めて逢ったのに
少し、話をしただけで
お互いのことは何も知らない

なのに、なんでこんなに…



殴られて腫れた頬を
冷たい〝何か〟が流れた


 
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