次の春になれば…
「いつまで我慢してるの?」
声がした方を向けば、私の横にある窓から、顔を覗かせる男子。
ベランダに居たらしい、隣のクラスの中島君。
彼はほんわかとした雰囲気を持ちながらも、いつも鋭い。
「また来てたんだ?」
「川野、辛そう…そのままだと壊れるよ」
身を乗り出した中島は私の頬に手を当てた。
10センチ程しか違わないけど、やっぱり男の子だなって思う。
いつも心配をしてくれる中島君。
でも確かに、このままの気持ちを維持できない。
もう限界だって私が1番わかってる事なんだ……