次の春になれば…
「中島~、教室入るか窓閉めるかどっちかにしてくれ~寒い!」
クラスメートの声に、中島君は一旦「待ってて」と言って窓を閉め、去って行った。
今は12月。窓を開けとくには寒い季節だ。
ベランダに居た中島君はもっと寒かったはず。
中島君は、今度は廊下から教室に入って来て、
私のところへ来た。
「ねぇ中島君…」
「ん~?」
ぼーっとした顔で彼が答える。
「私、森田君に告白する…」
中島君が少し目を見開いたけど、直ぐにいつものぼーっとした顔になった。
「結果…わかってるのに?」
中島君は何でもお見通しなようだ。
「けじめだよ。このままじゃ、いけないから…」
「そっか~」