次の春になれば…



「中島~、教室入るか窓閉めるかどっちかにしてくれ~寒い!」


クラスメートの声に、中島君は一旦「待ってて」と言って窓を閉め、去って行った。



今は12月。窓を開けとくには寒い季節だ。



ベランダに居た中島君はもっと寒かったはず。






中島君は、今度は廊下から教室に入って来て、

私のところへ来た。




「ねぇ中島君…」


「ん~?」

ぼーっとした顔で彼が答える。



「私、森田君に告白する…」



中島君が少し目を見開いたけど、直ぐにいつものぼーっとした顔になった。


「結果…わかってるのに?」


中島君は何でもお見通しなようだ。




「けじめだよ。このままじゃ、いけないから…」




「そっか~」




 
< 6 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop