次の春になれば…
放課後、私しか居ない教室。
人が居ないと教室ってこんなに寒くなるんだな…
静かな教室に、カラカラとドアを開ける乾いた音がした。
「川野?どした?」
森田君は、呼び出した私に話し掛ける。
「あのね、私……
森田君が好きなんだ…」
俯きがちに私が言うと少し沈黙が走る。
「川野…俺は…」
森田君は言葉を選んでた。
好きな子の親友への断り方に頭を悩ませたかな?
「知ってるよ!理恵が好きなんでしょ?」
笑顔で言う私の言葉に同様をして、顔を赤くする森田君。