次の春になれば…
「いつも見てたから知ってる。ただ、私が自分の想いを言いたかっただけだから」
森田君には困らせてしまったかもしれないけど、
私は言えてすっきりした。
断られるってわかってるからこそ、言葉にすれば発散になった。
森田君は教室から出て行く時、「川野ありがとうな」って言っていった。
それだけで充分。
「クシュッ」
と、窓の外からくしゃみが聞こえた。
ベランダを見れば、窓野下に座り込むように居たのは中島君。
「何やってるの!早く入りなよ!!」
直ぐに招き入れる。