風相新東









「 一緒に、学校抜け出せない?」


















俺も見上げた恋ちゃんの頬には 涙が通っていた。


















 「ったく............今日だけだぞ。」




このとき俺は いやだと言わなかった。

いや。言えなかったんだ。



 「うん。ありがと」



















そうして 俺たちは学校を抜け出して
一本の木の下で 座って景色を眺めていた。
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