先生のバイク ~side先生~
少し低くて、大人っぽい声が聞こえた。

声だけは、大人っぽい。



沖野さんは、驚いた目をしていた。


でも、俺も結構ビビった。

沖野さんは、首から一眼レフをかけていて、しかも、顔に大きなマスクをかけていた。

なんつーか、怖い!!



「山本さんっ!??
 どうしたんですか??」

「・・・ははっ!!」

笑いがとまらない。


「ど、どうしたんですか??」

「だって、沖野さん、口裂け女みたい!!」

「えぇっ!!!?」

「ははっ!おかしいっ!!!」

「わ、笑いすぎですよぉ・・・。

 仕方ないじゃないですか!風邪引いちゃったんですもん。」


そういえば、鼻声だ。

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