先生のバイク ~side先生~
長い間、沈黙が続いた。
この沈黙が、気まずい。
中村が帰ろうとするから、止めたい。
「お前、最近元気ないじゃん。どうかした?」
しまった・・・。
つい、こんなこと聞いてしまった。
「な・・・なんで??」
中村は、めちゃくちゃ驚いていた、
「いや、なんとなく。」
また沈黙が続く。
「お前、俺のこと、嫌い??」
「きっ、嫌いじゃない!!!」
早口で言う。
なんで、こんなこと言ったんだ・・・・・?
言い訳のように、付け加える。
「だってお前、俺のこと拒否るじゃん?」
「そっ・・・そうですか・・・??」
「俺と話す時、目も合わさないし、笑わないし・・・。」
「あっ・・・、ごめんなさい・・・。」
「先生は悲しいぞっ!!」
ふざけてみる。
上手くごまかせれたか・・・?
でもこれは、結構気になる。
「急にじゃん。俺、お前になんかした??」
「・・・いや、なにもないです・・・・・。」
中村は、申し訳なさそうに言った。