先生のバイク ~side先生~
バイク
「お前、コレ乗りたい??」
俺が指をさしたのは、バイク。
「はい!!」
「これ、お前専用のヘルメット。」
「先生・・・。」
中村が、また泣いた。
覚えてたぞ。
お前が乗りたがってること。
あの時は、とまどいがなかったけど、もう大丈夫。
中村が、すきだから・・・。
「おいおい、また汗がでとるぞ!!」
冗談まじりで言う。
俺は、中村の手をつかんだ。
中村の手は、冷たかった。
これからは、俺がこうやってあたためてやるよ。
「乗れ。」
「・・・はい。」
バイクを2人乗りする。
「中村・・・?
もう夜だぞ??」
「・・・6時って、こんなに暗いんですね・・・。」
「・・・。」
「星がキレイ・・・。」
たしかに、キレイだった。
この星空を、ずっとお前と見ていたい。
ずっと、ずっと・・・。