君に声が届くなら






「 ちょっと、早かったね。」




苦笑いして言うわたしに、逞も
「そうだな。」と笑って言った。




そういったかと思うと、
隣からスーッと寝息が聞こえた。




右を向けば、逞が気持ちよさそうに
目を閉じていた。




「 疲れてるのかな…?」




普段かっこいい逞だけど、
寝顔が可愛いのは昔と変わらない。



気がつけば手が動いて
逞の頭を撫でていた。




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