君に声が届くなら






「 …それよりさ…、腹減らねえ?」




逞がそう言った直後、
わたしのグーとお腹が鳴った。




逞は笑って続けた。



「 近くにコンビニあったろ?行くか、」




照れながらわたしも頷いて、
逞の乗る自転車の後ろにまたがった。




「 安全運転で、 」


「 りょ−かいっ 」



いつもの言葉で
再び自転車は進み出した。




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