君に声が届くなら




「 ――――というわけで、
みんなお待ちかねの転校生だ。」



眠さもピークに達した時、
先生がそう言って教室の扉が開いた。



……あれ?



誰かに似ている、っていうか
逢ったことがある気がする



彼はこれでもかというぐらい
笑顔を見せてきた。



その笑顔は、
屋上でみた彼の笑顔だった。




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