君に声が届くなら




手を挙げたのは珍しく授業に
出ている荻原琢磨だった。



顔がひきつっていくのが分かった。



「 2人?じゃあ、決まり。 」



嘘、嘘、絶対に嘘だよね?
なんて言いたかったけど
黒板に2人の名前が書かれた。





あからさまに落ち込むのは、
さすがに悪いと思ったからやめた。



……けど、
落ち込まずにはいられない。




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