君と紡ぐ唄【企】
笑顔
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
彼がもっと嫌な奴なら良かった。
そしたらきっと、
彼女は彼なんて、
見向きもしなかった。
蛇のくせに。
なんて言い方も可笑しいけれど。
彼女が虎以外に惚れるなんて。
時折…
哀しそうに水辺に現れる彼女。
亀の私なんて見向きもしない。
彼女の哀しい顔しか知らない。
空を舞う龍のように、
輝く鳳凰のように、
すべてを見渡せたら…
彼女の笑顔も見れるだろうか…?