君と紡ぐ唄【企】

世界の色

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


鳳凰として生まれたから。
世界を見守るのが役目。


泣いてしまえば雨が降り。
心を乱せば嵐になる。


何も想えない…
何の世界も知らない…


蛇のように、
天地を行き来することも。
亀のように、
水の世界を見ることも。
虎のように歩き回ることも。
龍のように、
自由に空を掛けることも。

何一つ出来なくて。
決められたように日々を送る。

それでいいと思っていた。
それでいいはず…


なのに。


世界の色が哀しく映るのは…

どうしてなのだろう??


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