空間旅行
シズクさん
彼はいきなり私の手を握ってフアフアと上に飛びはじめた。

男と手を繋ぐなんて父親以外初めてだった。ドキドキした。彼の手は予想に反して暖かかった。


きっとドラえもんのタケコプターで飛んだらこんな感じだろうなと思った。


いきなり彼がヒロの顔に自分の顔を近づけた。

オジョウサン 名前ハ?

ヒロです。

フゥン ナンデ死ノウトシタノサ

えっ…。

彼の瞳は宝石みたいな綺麗だ。ヒロはなんだか悲しくなり下を向いた。


マァ イイヤ 俺ノ名前ハ
シ ズ ク ダヨ。ヨロシク ヒロチャン。

彼はまた顔を上にして私の手を握ったまま 上へ上へと向かった。


すると…目の前に大きな扉が現れた。
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