彼女の日記〜きみを忘れない〜


「大沢さん」という幸恵の声に、振り向いた。


「もし、彼女との約束に間に合わなくて、彼女に何で遅れたの?って聞かれたら、なんて答えますか?」


和樹は少し考えてから、


「寝坊したって言う。」


「本当に?」


「うん。だって、それが真実だし。言い訳しようと思えば出来るけど、嘘言って、それで喧嘩したら面倒だし。」


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