彼女の日記〜きみを忘れない〜

「最低だ。」



「お前には、わかんねーんだろうけどよ、今ヤバイんだって俺。マジで別れようかなぁ。」



「好きにしてくれ。」



確か、この辺に、ゆいの病室があるはず・・・



『河原 ゆい様』


「あったぞ、藤谷!って、あれ?藤谷?」


後ろを振り向くと、そこにはパジャマを着た、自分より背の低いお婆さんが立っていた。


「あ!すいません。」


和樹が横へ移動すると、お婆さんはそのまま、立ち去っていった。



「河原〜久しぶり〜。え?もう1人来てんだ。おーい、和樹。」


なんで、先に入ってるんだ。


「あー!カズくんだ!久しぶり〜。」



ゆいは、相変わらず、ゆいだった。やはり、化粧もしていないみたいだ。
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