彼女の日記〜きみを忘れない〜


「うお!風、冷たいなぁ。」


食べ終わった客の食器を、片付けながらおっちゃんが言った。おっちゃんの奥さんは、食器を洗っている。


ここは、知る人ぞ知るという、うどん屋。本に載るほど有名ではないが、他のうどん屋よりも美味いと思う。


誰もいなくなったところで、藤谷は喋り始めた。



「・・・俺さ、真理ちゃんと、結婚する事になった。」



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