彼女の日記〜きみを忘れない〜
「大丈夫、大丈夫。結婚しなくても死にはしないから。安心して、三十路を迎えて。」
同じく三十路組、肩まで伸びたストレートヘアの由紀が言った。
「それって、私が結婚できないって言ってるように聞こえますよー。絶対、結婚してやる!」
「相手いるの?」
ビールを飲んでいる優が聞いた。
「・・・いません。でも、今年こそは!」
「相手見つけるとか言って、結局、見つからないじゃん。今年も無理だね。30歳のあんたは独身。」